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Guest 北海道を訪れた今を輝くゲストのスペシャルインタビュー


GALNERYUS


新ヴォーカルに小野正利を迎え、その圧倒的な力強さと存在感で日本のヘヴィメタル界を席巻する“Galneryus”!海外フェスへの参加や人気アニメ主題歌とのタイアップなど目覚ましい活躍を続ける中、10月には8thアルバム『ANGEL OF SALVATION』をリリース!破竹の勢いを追い風に、未踏の原野を目指しさらなる飛翔を遂げるー!





インタビュー(July,2012)
Syu / “GALNERYUS” (Gt)
Masatoshi “SHO” Ono / “GALNERYUS” (Vo)



>まずは北海道の印象から聞かせてください。

小野:今はなんでもかんでもネットで情報が取れてしまうので、北海道から沖縄までの地域差も無くなってきていますけど、個人的に札幌は独自のセンスを持った人が多い気がします。“GALNERYUS”のライブで東京と大阪の次にお客さんが集まってくれるのが札幌で、すごく盛り上がってくれるんですよね。2010年に僕が加入して初めて参加した6thアルバム『RESURRECTION』をリリースして、そのツアーの一発目が札幌だったんですよ。新しいヴォーカルへの不安もきっとあったと思うんですけど、みなさんにあたたかく迎えていただけてすごくほっとしたのを覚えています。

>小野さんの加入には驚かれた方も多かったと思いますが、経緯について聞かせてください。
小野:2009年に、もともとの知り合いで、“GALNERYUS”のプロデューサーである久武さんから久しぶりに電話がかかってきて、「ヴォーカルが抜けたんですけど、イベントのゲストボーカルとして参加しれくれませんか?」というオファーをいただいて、ふたつ返事でお受けしたのがきっかけで、以来そのまま継続して参加させてもらっています。

>バンドへ加入されるには大きな決意が必要だったのでは?
小野:僕は単純に歌うことが好きで、3年前までソロでポップスを17年歌ってきたんですけど、もともとこのジャンルが好きでこのジャンルが嫌だというのはありませんでした。できるできないは別として、歌手としてこういう歌を歌って欲しいという話があったら、常に対応できるようにしていたいと考えていて、“GALNERYUS”の話をもらった時も最初はゲストでということだったし、単純に面白そう!という印象でした。もともとバンドで“メタル”は通っていて、ソロ活動にひと区切りしてこれ一本でいこう!という感じでもなかったので、特に思い悩んで決断したわけではなかったんですよね。いざ入ってみると、これまでやってきたこととは全く違ったので、今は修行の場みたいな感じです…(笑)。
Syu:ヴォーカルの苦労を考えていない人達が多いですからね。歌っていない人達が作ると大変なメロディーになったりするんですよ。実際に歌うと、どこで息するんだみたいな(笑)。

>バンドとしてヴォーカルが抜けたのは大きな転機だったのでは?
Syu:バンド活動をやめるという選択肢は全く無かったですね。やっぱり継続は力なりという言葉は本当にそのままだと思うし、続けていくことに意義があると思っていたので。僕は小野さんが加入してくれることによって、バンドがもっと良くなる確信しかなかったです。バンドの顔を失うというのはやっぱり一大事で、約一年間活動はできなかったんですけど、休止している間も復活してさらにバンドを良くしていくためには、これまで以上のヴォーカルを入れるしかないとずっと考えていました。小野さんはまさに理想の声だったし、例えダメもとでも話だけはさせてもらおうと最初から考えていました。
小野:Syuくんと初めて合ったのが彼がまだ二十歳位の頃だったんですけど、“メタル”界でのギタリストとしての活躍は知っていましたし、逆に僕はこんな曲を書けないですからから、僕の方こそ勉強させてもらっています。あと、あまり注目されていないんですけど、僕が加入した後に今度はベースが抜けて、ベースがいない状況がほんの少しだけあって奇跡的にすぐに見つかったんですけど、実は5人メンバーのうち2人が変わっているんですよね。Syuくんとはひとまわり違うんですけど、他のメンバーはみんな僕と同じくらいのおっさんなんですよ。よく僕だけ飛び抜けて年上だと思われている方も多いんですけど、そうではないことだけこの場を借りて言わせてください(笑)。

>10月には先行シングルを含む8thアルバム『ANGEL OF SALVATION』がリリースされます。
小野:今回はSyuくんが早い段階から“エンジェル”をキーワードにしていて、彼には当初からイメージがあったと思います。
Syu:ここ数作はタイトルを先に考えて、それに沿って制作していくと、アルバム全体の世界観を作っていきやすいということに気がついたんですけど、今回はベタな“メタル”のイメージです(笑)。やっぱり良い意味でベタな部分は大事にしていて、どこか親しみやすいメロディーやワードは大事にはしています。今年の2~3月くらいの時点でデモは作っていて、構想はちょっと長かったですね。

>楽曲はどれも世界観が壮大ですが、どのように生まれてくるのでしょうか?
Syu:その時々なんですけど、イメージから先導されるものからギターのリフから先導されるものから、作品によって違いますね。何はともかくヴォーカルが一番際立たせるというのは絶対にこだわっています。ヴォーカルを後から据えることもありますけど、その場合もヴォーカルがメインになるように考えています。あと、スケール感は広くしたいですね。最近は環境的にも最初からあのスケール感をデモにしやすくなっていて、それをメンバーがさらに大きく広げてくれています。

>今作で特に印象に残っていることは何ですか?
小野:僕はやっぱり9曲目に収録されている「ANGEL OF SALVATION」ですね。14分という曲の長さは“メタル”ではありな分数なんですけど、メロディがどんどん付け足されていったので、どれだけ歌うことになるんだろうと内心ドキドキしていました。
Syu:付け足されたのは1分半くらいですかね。もともと長い曲を作ろうと考えて作り始めた感じなので、パズルのように当てはめていく作業でした。最初はメロとヴォーカルの仮のピアノメロディーと当て込んでいって、自分なりに何度も組み立てを考えました。自分にとっても特別な曲でもありますね。
小野:あとはメンバー同士のコミュニケーションを通じて、レコーディング作業もある程度様子がわかってきて、メンバー同士の人間関係がずっと良好でいられているのが作品にも表れているのではないかと思います。

>アニメ主題歌とのタイアップや海外フェスへの参加など、バンドとして今勢いが感じられます。
Syu:小野さんが入ってきてくれてからというものの、まわりの環境も一変したし、応援してくれる人も増えて、なんと言うかプロっぽいですね(笑)。ただ、まだまだいけるなとは思っています。

>では最後に、“メタル”の魅力について聞かせてください。
小野:僕も何曲か歌詞を書かせてもらっているんですけど、やっぱりサウンドが強いので、歌詞の内容も強い言葉で伝えてもおかしくないんです。だから、かなり赤裸々に書き出せるのが良いですね。ポップスで抑え込んでいるわけではないんですけど、“メタル”の方がもっとストレートに表現しやすいですね。
Syu:何か他のことをやってくれと言われてもできないし、自分が好きなもの、できることをそのまま表現するとメタルだっただけのことなんです。「どうやって弾いているんですか?」と聞かれても、ピックはどの角度でどれくらい弾いていて、ピッキングは一秒に何回かけているかとかじゃなくて、自然とそうなっているんですよね。僕達は“メタル”と書いて“音楽”と読むんですけど、素直に表現ができているのがこの音楽なんです。


8thアルバム『ANGEL OF SALVATION』
VPCC-81749 / ¥3,000(tax in)
スマッシュ・ヒットシングル「HUNTING FOR YOUR DREAM」のアルバム・ヴァージョン、そしてバンド史上の最大作にして至上の感動を誘う新たな聖歌「ANGEL OF SALVATION」を含む、全10曲収録!


GALNERYUS
今や日本のヘヴィ・メタル・シーンを代表するギタリストの域に達したSyuを中心に結成。2003年、メジャー・デビュー。幾度かのメンバー・チェンジを経て、2009年に現在のメンバーに至る。2010年にリリースされた現在の布陣での初アルバム『RESURRECTION』はチャート的にも大ヒットを記録。2011年、7thアルバム『PHOENIX RISING』をリリース。2012年10月、先行マキシシングル「HUNTING FOR YOUR DREAM」を含む、8thアルバム『ANGEL OF SALVATION』をリリース。
オフィシャルサイト http://galneryusyumacher.com



text Pilot Publishing / photograph Syouta Tanaka
July,2012




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