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Guest 北海道を訪れた今を輝くゲストのスペシャルインタビュー


ミュージシャン【蜜】


木村ウニと橋詰遼の男女二人による”唄合戦ユニット”【蜜】。強烈に個性的な歌唱と不思議に溶けるハーモニー 、自由で情熱的なパフォーマンスによる、斬新な完成と独創的な世界観が人気を集めている。今年7月に8ヵ月振りとなる2ndアルバム『HeとSheでShow』をリリースし、8月には野外フェス『RISING SUN ROCK FESTIVAL 2013 in EZO』へも出演。さらに、10月には配信限定でリリースされたカヴァーアルバム『蜜狩り』をCD化してリリース予定など話題が続々。勢いを増して躍進を続ける彼らの今後から目が離せない。





インタビュー(August,2013)
【蜜】
木村 ウニ(Vo)
橋詰 遼(Vo&Gt)


>まずは、北海道の印象から聞かせてください。

木村:わたし、1年間くらいなんですけど、苫小牧に住んでいたことがあるんです。動物病院の近くに住んでいたり、友達のお母さんに札幌や釧路へ連れて行ってもらったりとか、そういう小学校の時の記憶があります。あと、冬にグラウンドに水をまいて凍らせて、アイススケートをしました。それで、マイ・スケートシューズを買ってもらったのを覚えています。スケート大会で、同級生がみんな結構ませていたので「全力でやんねーし」みたいなところを、木村は全力でやって、滑っているというよりほぼダッシュしていたんですけど、地元の子を差し置いて一位になって、「あのメガネなんやねん!」みたいな感じになっていました(笑)。転校生だったんですけど、目立ちたがりで負けず嫌いの両方を兼ね備えたやっかいな子でしたね。
橋詰:僕は【蜜】でしか来たことがないので、まだ3回くらいなんですけど、ごはんが美味しいし、気候が涼しいし、みんなが優しいというイメージがあります。あと、マネージャーと3人で豊平峡温泉へ行きました。カレーは食べられませんでしたけど、楽しかったです。

>今年7月に2ndアルバム『HeとSheでShow』がリリースされましたが、どのような作品に仕上がりましたか?
橋詰:僕達にしかできない、【蜜】だからできることに挑戦した作品になっています。僕は作品を作る上で、オリジナリティというか、自分達にしかできない部分を少しでも出していきたいと考えているんですけど、前作のアルバムがそれまでの活動の集大成的な作品だったので、次は新しいことに挑戦したいという意識はありました。今回のアルバムは特に、これまで聴いたことのない音だと確信して作りましたし、それなりの自信はあります。
木村:自分達の勝負できることが歌と声しかないので、その面白みを突き詰めたり、自分達の特徴を伝えるための方法を探していく中で、橋詰さんが去年の夏頃に作ってきた「ひとりぼっちのレース」という曲がすごく良いヒントになって、男性目線と女性目線というのが、【蜜】を伝える上でわかりやすいと感じたんですよね。今回はそれを基にして、いろんなアプローチを試してみました。
橋詰:今回は、最初からふたりで歌う前提で曲を作っていました。ボーカルが男女ツインでいるので、それを活かさない手はないということで、1曲の中に男女が登場して歌い分けをしたり、ふたりいないと成り立たない楽曲になっています。
木村:“ヒデとロザンナ”、“ヤン坊とマー坊”みたいな(笑)。橋詰さんのキーって、私と同じキーが出るんですよ。だから、他の男女ユニットではできないことができていると思っています。橋詰さんがハモリとかを工夫したりしているのを、私はいつも遠くから見守っています(笑)。

>おふたりのかけあいが絶妙ですが、作品はいつもどのように作られていますか?
木村:橋詰さんが作ってきたワンコーラスを渡されて、わたしが歌詞を書いてから、またパスを繰り返していくパターンが多いかもしれないですね。橋詰さんが曲も歌詞も書いたり、わたしが歌詞も曲も書いたりもしますし、作品によりけりですね。例えば、「ハズミだした小さなエンジン」は、わたしがラップのワンフレーズの歌詞を書いて、それに橋詰さんがコードや展開を考えてきてくれて、さらにまた歌詞を書き足していきました。初めてでスキル的にはまだまだなんですけど、テクニックより楽しむというか、どこかギャグっぽい感じを出したり、ヒップホップユニットではないからこそ自由に楽しく作りました。

>今作は個々の楽曲それぞれに世界観がありますが、ひとつの作品としてまとまりが感じられます。
木村:言葉選びに関しては、今回は特にわたしが今引っかかっている事柄や、気になっていた言葉だったり、自分のモードみたいなものを詰め込めたので、そういう意味で一貫していたかもしれないですね。

>【蜜】はライブでの個性的なパフォーマンスにも定評があります。
橋詰:木村さんはもともと音楽だけじゃなく、いろんなことに興味がある人で、以前フラメンコを踊っていたり、演劇にも興味があったり、音楽家というより表現者というイメージが強いですね。
木村:そんな大層なものじゃないですけど(笑)。演じているというよりは、自分が歌詞を書いた情景に入り込んでいるだけなんですよね。自然にやっていることで、意識して何かになりきるということではなく、作品の世界観に入っていっている感じです。

>音源とライブ、表現する上での違いをどのように捉えられていますか?
木村:人から言われてそうだなと思ったんですけど、音源は繰り返し聴くので、楽曲に合わせて冷静に気持ちを入れていくというのが音源なんですけど、ライブはそれに加えて、お互いどんな風に気持ちを高め合えていけるのかを考えながら、お客さんの細胞に曲を浸透させていくようなイメージで歌っています。ライブをしていると、お客さんがわたしのモードにつられて、入ってくるのがわかるんですけど、何をしてもうまくいかない時もあるので、自分達がもっと頑張らなきゃいけないですね。
橋詰:【蜜】は音源とライブが違うとよく言われるんですけど、ライブに関しては音源と同じことをするより、曲でもMCでも、その場でしか観ることのできないスペシャル感は大切だと思っています。音源だけだとアコースティックぽかったりもするんですけど、ライブではただ座って弾くだけではないですし、パフォーマンスも意外と楽しんでもらえると思います。木村さんは特に動きは大きいですね(笑)。
木村:空間を喰らうって感じですね(笑)。昔はそんなこと少しも考えていなかったんですけど、ライブを観に来てくれたお客さんには楽しんで帰ってもらいたいし、かけがえのない機会だと思っているので、ひとつひとつ大切にしていきたいですね…ってマジメすぎですね(笑)。



2ndアルバム『HeとSheでShow』
TOCT-29166 | ¥2,500-(tax in)



【蜜】
2007年結成。木村ウニと橋詰遼の2人からなる男女ユニット。2011年10月に「いくつかの恋」、2012年3月に「ひとひらの時」というミニアルバムをインディーズからリリース。2012年6月、「初恋かぷせる」でメジャーデビュー。今年7月、2ndアルバム『HeとSheでShow』をリリース。8月には【RISING SUN ROCK FESTIVAL in EZO】にも出演した。10月16日には、昨年iTunesで配信限定リリースしたカヴァーアルバム『蜜狩り』をCD化しリリース。初回生産限定でボーナストラックにオリジナルの新曲が1曲収録される。
オフィシャルサイト: http://www.mitsu71.com



text:Pilot Publishing / photograph Hideki Akita(TOOTOOTOO studio)
August,2013




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