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Shop 北海道各地の街に息づく魅力あふれるショップを紹介


セレクト『minamina』(札幌市)【閉店】


住所 北海道札幌市中央区南3条西7丁目7-3 エステラ南3条館B棟-1F
営業時間 12:00〜21:00
定休日 不定休

ブランド mash / THC / twopeace / anokha / RightStuff / Phatee / GOHEMP / JOINT / ゆるり / AlexanderLeeChang / Kukri / Lunatic / ojagadesign / YOGU tyedye / MAGIC THEATER / SPIRALARTS / KOJIMA LEO WORK / kuumba / NIL / mochiko


“minamina”とは北海道の先住民族”アイヌ”の人々の言葉で、”ニコニコ笑う””ニコニコ笑顔”の意。普段身につける洋服や小物などのアートワークから”自由”という本当の意味を考え、心から楽しく、心から幸せに生きるためのメッセージを発信。環境に優しいヘンプ素材をメインに、機能性はもちろんのこと、心からのメッセージの詰まった作品を展開。




April,2008



インタビュー(April,2008)
スガワラ ケンタ / 『minamina』オーナー


>まずは、1周年おめでとうございます。これまでを振り返って、現在の心境を聞かせてください。
ありがとうございます。オープン当初は「コイツら、何やってんだ…?」な感じで見られることもありましたが…(笑)。最近は、サーフィン・スケートボード・スノーボード・BMX・ヨガ・クラブなどのパーティーウエア、アウトドアなど、自然とリンクするツールや、心を満たすものとしてライフスタイルに合った洋服を選ぶ人が増えてきました。見た目はもちろんですが、洋服やアクセサリーのアートワークから背景にあるメッセージを感じてくれている実感が出てきて、それが最高に嬉しいです。あとは、自然と価値観の近い人が集まるので、そこから友達になる人も多いです。

>横のつながりが強いですよね。
そうですね。ジャンルとか誰かが作った枠の中でつながった仲間ではなくて、心でつながっている感じがします。本当にいろんな人がいますよ(笑)。

>改めてどんなショップなのか紹介してください。
基本コンセプトは、ヘンプの洋服や周辺カルチャーを紹介して、みんなが心から楽しんでもらうことです。僕らは、ヘンプの洋服や周辺のカルチャーと出会って考え方が広がることで、本当に人生が楽しくなったんです。僕らを良い方向に変えたように、アートワークから何かを感じて、少しでも当たり前の人生が楽しくなってもらえると嬉しいですね。商品構成は、ヘンプの洋服をはじめ、周辺カルチャー、音楽の“匂い”がするオルタナティブな洋服。ひとつひとつハンドメイドで一点物のアクセサリー、お香からジャムバンドのCD、カルチャー誌、ミニ図書館(貸出無料)まで。そのうち、駄菓子とか売り出してもおかしくないですね(笑)。

>店頭ではいろんな発見があって楽しいですね。セレクトがとても個性的ですが、どのようにセレクトされているんですか?
基本は、わくわくする気持ちを大事にしています。他には絶対無いであろう洋服だったり、色だったり。ベーシックなものも多いことも一応補足しておきます(笑)。カテゴライズするのが個人的に嫌いなので、スタイルとしての幅は広く見えると思います。一言でヘンプカルチャーと言っても、同じようなクリエーションではなく、20近くあるブランドがそれぞれのクリエーションを展開しているので一見、統一性がないバイイングに見えるかもしれないですけど。新しいものを生むことに情熱を注ぐブランドやオルタナティブなライフスタイルを提案する、言うなれば“気づき”を生むブランドのセレクトを心掛けています。自分も含めて毎日同じことをしているわけではないので、日々シチュエーションで格好も変わるんですよね。“ヘンプ”というキーワードで、結婚式からアウトドア、旅まで様々なシチュエーションをサポートできるようなショップにしたいですね。

>ファッションだけでなく、きっとライフスタイルなんですね。ショップとしてのこだわりがあれば教えてください。
一般的にはこうだとか、これがルールだとか、そういうものに縛られないように心掛けています。温故知新は、もう当たり前のベースとして、何か行動するからには、後で後悔しないように納得いくまで本質を考える。一般的には違ったり、今の流行だとしても、それが本質と思うなら本質に向かって進むまでです。僕らはずっと洋服屋でやってきましたが、単なるヘンプ屋にはなりたくないと考えていて、ヘンプだから良いというわけではないんです。洋服の格好いい部分、こだわったシルエットやデザイン・生地・縫製、そういう部分は、特に大事にしています。だからこそ洋服に直に触れて、袖を通して欲しいと思います。最近は日本製にこだわるブランドも多いので、海外の人にも着ていただきたいですね。

>自分のこだわりを追求していく姿勢は素晴らしいと思います。今後の展開や予定についても聞かせてください。
ヘンプ業界は今まさに発展途中で、新しい素材が続々生まれてます。今季は、ヘンプパイルを使ったパーカーやパンツ、冠婚葬祭に使えるスーツアンダーウエアーやシルクを混ぜた肌触りの良い素材など面白い作品が続々と届いています。夏に向けては、暑い時期の外で着るヘンプは本当に気持ちが良いので、キャンプや野外フェスティバルに向けたアイテムも届く予定です。

>まさにこれから待ちに待った季節の到来ですね(笑)。
でも、現実的な意味も含めて、あんまり夏のイメージにしたくないですね(笑)。

>ファッションを楽しむためには一体何が必要だと思われますか?
これはファッション以外にも言えることで、自分も含め、ずっと今の時代を生きてきた人には難しいと思いますが、既成概念を捨てることだと思います。コイツがいなくなると、本当に世界が広がります。当たり前が当たり前じゃなくなると、それぞれ考えるようになるし、自然と閃きが生まれてきます。自分だけのとびっきりも見つかるんじゃないかな。

>勇気がいりますね。
でも、結局は洋服って自分が着るものですからね。自分だけのスタイルを持つということが、本当の意味で格好いいことなんじゃないかなと思います。

>ファッション的な観点から札幌の若者をどのようにとらえていますか?
おしゃれですよね。そのままで良し(笑)。ただ、洋服屋の状況は変わってきてると思います。よく聞く話ですけど、世の中的にショップのインターネット化が進んで、インターネットで通販する行為が進んでますよね。実際、当店としてもショップを構成する上で大事なひとつのツールとして認めざるを得ない状況です。でも、単なる情報では感じられないことも、直接の会話や価値観の共有で感じられる場合があるので、店頭やイベントの出店で直接話をしたり、提案したりという草の根的なスタンスは崩したくないですね。あとは、ポジティブな考えとして、コミュニケーションを取りにくい人ともインターネットを通じて繋がりたいです。普段だと恥ずかしくて面と向かって言えなくても、メールだと「ありがとう」と素直に伝えられたりする気持ちも理解できるので、そういうことならうまく使っていきたいと思います。

>ショップでしか伝わらないものは間違いなくあるので、そのバランス感覚は必要ですよね。ところで、休日やプライベートはどのように過ごされていますか?
好きなことを仕事にしているので、プライベートとの境界線はあまりありません。ずっと仕事といえば仕事だし、ずっと遊んでるといえば遊んでいます(笑)。疲れたら休むし、お腹が減ったら食べる。自然の流れで、ルールを決めずに生きています。冬は寒いのが苦手なので、本を読んだりして籠っていましたが、これからはいつもどおりキャンプしたり、車で遠くに行ったりするんでしょうね。

>開店休業状態にならないでくださいね(笑)。では、今後の展開について聞かせてください。
いろいろ偉そうなことを言ってもまだまだで、音楽や洋服を含め、このスタンスがもっと広まると良いですね。個人単位で見ると、北海道の人たちはあたたかいし、面白いことをしている人が多いので、スタイルというよりもスピリットで繋がって、みんなでジャンルとかの垣根を越えた大きなことをするのが夢です。

>最後に、読者へメッセージをお願いします。
老若男女中間の方問わず、すべての人へ。話しに来るだけでもいいです。みんな繋がると良いですね。読んでくれてありがとうございます。


photograph Kei Furuse(studio K2)
April,2008



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